ゆうまるらいふ

悩めるサラリーマンの頭の中

子供の学区を考えて家を建てるか、あまり考え過ぎずに家を建てるのか

子供の学区を考えて家を建てるか、あまり考え過ぎずに家を建てるか

最近僕はマイホームを建てた。家は人生で一番大きな買い物で、本当に悩むことばかりだった。予算はいくらを目安に建てるか、どこの土地に建てるか、ハウスメーカーはどこにするか、木造住宅か鉄骨住宅か。ようやくそれらが決まっても、今度は間取りや設備や壁紙やらで決めなきゃいけないことが沢山。あの時は悩んでばかりの毎日だった。

 

どれも悩むことばかりだが、その中で一番その後の人生を左右するのは『どこの土地で家を建てるか』だ。基本的には一度家を建てればずっとその土地に住み続けることになる。子育て世代から老後まで、ライフスタイルは変わっても住む場所は変わらない。だからこそ、どの土地に家を建てるのかはとても重要になる。

 

家をどこに建てるかという話になった時に、自分の周りでも「子供のことを考えて選んだ」という話を聞くことが多い。子供のことを考えて治安が良さそうなところ、公共交通機関が近いところ、高校を含めた学校が近いところなど。

だが大抵それらを重視していると、どうしても土地の値段が高くなってしまいがちだ。土地の値段は許容範囲内でも、会社の通勤距離が遠くなってしまうという場合もある。

 

僕が今の土地を選んだのは

  1. 大きな新しい住宅街
  2. 土地の値段が安い
  3. 奥さんの実家が近い
  4. 会社からの通勤がしやすい
  5. 車があれば生活しやすい

というのが主な理由。車の出入れがしやすいとか生活の利便性を考えると、候補に入る土地が少ないのもあった。家づくりを始めたタイミングで、どの土地が売りに出ているのかという運の要素もけっこう大事だったりする。

 

正直にいうと、僕は子供の学区を最優先には選べなかった。奥さんの地元で奥さんが育った学区だというのは少し安心材料だったけど、小中学校は近くにあるが高校はどの学校も少し遠い。バス停や最寄駅も地味に遠く、車があれば便利という地方あるあるな土地だ。

家を建てる前は、出来ればもっと都市部寄りに家を建てたいと思っていた。今の土地も特別治安が悪いとかそういうのはないけど、都市部からは離れた場所なので少し不安がある。「ここの地域の方が、治安的にこの辺よりはちょっと安心だよね」というような土地ってどの地域にもあると思う。そういう不安要素が今の土地にはあった。

 

しかし家づくりを始めた時初めて、土地というものの値段の大きさを思い知らされた。ちょっと都市部に寄っただけで1000万以上も値段が変わる。ひどい時にはもっと。1000万円も変われば、変動金利としても月々のローンは約2.5万も上乗せされる。月々の支払いが2万円も増えるだけでもかなり痛い。僕のお小遣いが無くなってしまうではないか。土地というあんな意味もわからない、昔から持っていたら勝ちという謎のシステムのせいで数百万以上も変わってくるなんて。

 

最近読んだマイホームアフロ田中でも「子供は周りの人間に左右されるから育つ環境は大事」という話があった。

ナナコの気持ちはよく分かるけど、毎月数万円も変わってくるとそう簡単にはいかないのだよ。とヒロシと同じ気持ちになった。

 

僕の周りにも子供のことを考えて、土地の値段が高くなるのを我慢しても都市部寄りの土地を選ぶ人もいる。そういう選択が出来る人ってかっこいいと思うし、それと同時に正直悔しい。

僕も出来ればそうしたいという気持ちはあるけど、この先35年もの間に何があるか分からないから無理はしたくないし、無理をして土地を選んでも良い方向へ向かうかは時代や子供本人次第だし。土地にお金をかけて、総額を少しでも抑えるために坪数を小さくして、間取りを我慢して。「そんな我慢してばかりの家づくりは嫌だ」と思って我が家は高い土地を選べなかった。

 

人生一度きりで、答えのわからない、何があるかわからなからこそ、この選択は非常に難しい。

土地を含め、ここ数年での増税や物価の上昇で家は年々高くなっている。もし家づくりを始めるのが5年10年早ければ、また今と違う家づくりをしていたかもしれない。子供のことまで考えた土地で家を建てていたかもしれない。

 

これで良かったのか、悪かったのか、分かるのは何年後だろう。子供があまり頭の良くない学校へ進学していったからといって、社会へ出てみたらうまくいくかもしれない。たまたま治安が悪い年代だったとしても、自分の子供には特に悪影響が無いかもしれない。どれだけ親が心配になる状況であったとしても、本人は心の底から幸せかもしれない。

 

この先子供が出来て、子供が成長して、進学して、どうなるか分からないけど、分からないからこそ今はあまり考えないようにしよう。環境もそうだけど、なにより親の育て方が1番大事なのだから。

子供の学区を最優先にした土地を選ばなかった我が家は、まだ起きていないのにそんな不安や後悔を抱えるよりもこの選んだ土地でこその良い子育てをしていく他ない。でも案外「結果これで良かったのかも」と思える方が人生多いから、意外と大丈夫なのかもしれない。