ゆうまるらいふ

悩めるサラリーマンの頭の中

フォトエッセイだからこその良さがある『山崎怜奈の言葉のおすそわけ』

 

フォトエッセイというものを始めて購入した。しかもこの本が発売、予約開始されるという情報をTwitterで発見し、即予約ボタンをタップした。本を即座に予約購入する行為自体も僕にとっては珍しい。今回無意識にこの本を「買おう」と思えたのはアイドル時代から山崎怜奈さんが好きだったし、ラジオパーソナリティ、エッセイストの活動も好きで追いかけているからだった。

 

エッセイ集ということで、例えば最近読んだ星野源さんのエッセイなんかは始めて読むので新鮮だったが、今回の山崎怜奈さんのエッセイは普段から追いかけて読んでいるHanakoで連載しているエッセイだ。

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なので正直買う時は「結局読んだことあるエッセイだからあんまり面白みを感じないのかな」とも思っていたが、いざ読んでみると予想以上にしっかり楽しむことが出来た。時折読んでいて「あー、なんとなくこの文章覚えてるなー」と感じることはあったけど、やはり読んだ内容をそこまで鮮明に覚えている訳では無かった為、ほとんど新鮮な気持ちで読むことが出来た。

楽しく読めたことは嬉しかったが、いかに自分の記憶力が無いのか、読んだつもりでも実は文字を追っているだけで読めていなかったのではないか、と少し惨めな気持ちになる。書籍として写真や活字を読むからこその良さがあったり、この本だけの対談があったので、新鮮な気持ちで読めたのもあったのかもしれない。

 

今回フォトエッセイというものを始めて手にして感じたことがある。僕はアイドルの写真集なんかを買った時に大抵『一度しか読まない問題』が発生する。一度読んでしまうと「可愛かったな〜」と満足しきってしまい、なかなか次に同じ写真集をパラパラと見返すことが無い。再度写真集を手に取って、パラパラとめくる動作をする気がなかなか起こらない。もちろん写真を見るのは好きだが、写真だけだとなぜか見返さない、非常に勿体ない問題が発生する。

しかしフォトエッセイなら、エッセイを読み返したい時、同時に写真も見返すことが出来る。エッセイも好き、写真を見るのも好き。そんな僕にはフォトエッセイというものは合っているのかもしれない。この本を購入して新たに発見したことだ。

 

さて、ここまで本の内容に触れてこなかったのでそろそろ触れていきたいと思う。と言ってもここまで触れなかったのはエッセイの感想ってなかなか難しいなという苦手意識があったからである。

最近文章を書くようになって思ったのは、小説でもエッセイでもしっかりと内容を読んで自分なりに咀嚼しながら読まないと、人に伝えるほどの文書を書くことは出来ないということ。読んだことがあるのにほとんど新鮮な気持ちでエッセイ集を読めたのも、やはり読んだつもりで読めてなかったのかもしれない。パラパラと読み返してみて、自分なりにこの本を伝える文章を書いてみることにする。

 

まずこのエッセイを読んで感じることは山崎怜奈さんが様々なことを考え、悩んでいる様子が、普段ラジオを聞いていても感じる真面目さが、文章から伝わってくる。山崎怜奈さんのこういうところが好きなんだよなというのを文章を読んで感じることができる。仕事に真剣に悩むゆえ、仕事を休むことすら躊躇ったり、休みの日も仕事のことばかり考えたり、自分の性格に悩み向き合う様子だったり。「やっぱりすごく真面目だな、すごいな」と尊敬したり「こんなストイックな人でも同じように悩んでいるんだ」と共感したり。例えば旅行へ行ったエピソードをしっかりと『読みもの』にしてしまうほどの感性や文章力は何度も読めるほど面白い。

 

わざわざ本を買って読まなくてものHanakoのサイトからエッセイは読むことが出来る。しかし本を手に取って、活字を読む方からこそ読書は面白い。Hanakoでも写真は見ることが出来るけど、フォトエッセイとして目にする方がよりテンションが上がる。今後もこの本を読み返したり、Hanakoの連載を追って、これからも言葉のおすそわけを受け取りたい。